間違い電話の向こう側

芸術・その他雑記

情報過多

SNS

もうこの件に関して書くのも何度目か分からないほどだが、相変わらずツイッターを使うたびにネガティブな感情ばかり増幅させられて本当に辟易する。 ドイツで600人を対象に行われた調査によると、SNSにログインした後に「ログインする前より気分が悪く…

ありふれた唯一無二

川で拾ってきた石を眺めていると、そこらに落ちている石ころですらこんなに良い姿をしているのに、俺ごときが絵なんか描く必要があるのだろうかと考えてしまう。俺はただ余計なものを生み出しているだけなのではないか。 陶器や石や壁や古道具など、時を経た…

古物(2)

ステンレス製のスキットル?か何か。同じタイプのものをヤフオクでよく売ってるので、そんなに珍しいものではないと思われる。上部にロゴがあって「TRADE MARK KAISHUDO」と刻印してあるのだが、ロゴ自体はなぜか「B」の一文字。「B」どこにも入ってないやん…

古物(1)

何年か前から骨董品を見るのが好きになって、いつのまにか物が増えてきた。あまり人に見せる機会がないのでブログのネタに自慢でもすることにした。骨董市に行くのも石を拾いに行くのも、宝探しをしているような感覚が好きでやっている。最近では他の何をや…

AVとかライトノベルみたいにくそ長いタイトルの作品が増えすぎて週刊誌の表紙みたいで下品だというぼやき

AVとかライトノベルのくそ長いタイトルを見ていると、「タイトル」ってそもそも何だったっけ?という気になってくる。もうタイトルというより設定を全部言葉で説明してるだけじゃないか。長い内容を象徴する一言を短くバシッとつけるからタイトルってかっこ…

つげ化

最近は暑すぎて行っていないが、ちょっと前から川に行って石を拾ったりしていて、つげ化が甚だしい。思えば自分は幼少期に石の図鑑を眺めてうっとりしているような子供だった。自分が石が好きだったことなんか何十年も忘れていたのに、三つ子のたましい百ま…

手業の痕跡

焼き物狂いが高じて、最近やっと白磁と青磁の良さが少しずつ分かってきた。色々な店でそういう器があったら観察するようにしている。以前は全く良さが分からなくて、均質的でつまらない器としか思えず、ほとんどスルーしていた。特に白磁は、あまり綺麗に作…

駄目な方へ

あまりにも暇すぎて何もすることがないので、これから毎月1曲、英語の歌を覚えることにした。今までも好きな曲は歌詞を覚えてカラオケで歌ったりしていたが、歌詞の意味などもちゃんと翻訳されたものを見て、じっくり考えながら覚えてみるのもいいのではな…

他人のことばかり

SNS

ちょっと前回書いたことの繰り返しみたいになるが、最近ずっと考えていることなので書いておく。 インターネットにのめり込めばのめり込むほど強く感じるのは、ネットはどこまで行っても他人事の世界に過ぎない、ということである。他人がやっていることをデ…

更新を待つ

書くことがなかったのでブログをしばらく放置していた。正確には書くことはあったが、なんか人に見せようという意識のせいで、文章をうまくまとめようとして書くのが億劫になった。これからはもうちょっと(さらに)適当な感じで書こうと思う。というか、そ…

石の世界

「石ふしぎ大発見展」という全国の石業者が出展するイベントに行ってきた。だいたい半年に1回ぐらいのペースでやっているそうで、24回目の今回は大阪天満橋のOMMビルが会場。 石はもともと好きで、子供の頃は石の図鑑をよく見ていたし、穴を掘って水晶…

空白を埋める

退屈して近所を散歩しに出かけて、また壁の写真なんかを撮りながら歩いた。今の家に住み始めてもう丸10年になるのに、未だに近所にも行ったことのない場所がちらほらある。今はまだギャラリー巡りをするようになったおかげで、大阪の地理もけっこう把握し…

金のことはちゃんとしたい

先月の下旬に、ある陶芸家のブログを見ていたら、その工房でのアルバイト募集の記事を発見し、しかも通えそうな場所だったため、衝動的に応募した。メールで何回かやり取りをした後、面接に行き、後日採用のメールが来たのだが、採用条件に色々と問題があっ…

最近聴いている音楽

最近、と書いたが、それほど最近でもなく、ここ1〜2年でよく聴いている音楽について書く。 Ropes www.youtube.com KARENのachicoがボーカル、ART-SCHOOLの戸高賢史がギターの2人組。音はかなりシンプルだが、深みがあって飽きない。ボーカルの声に伸びが…

(変な)思い出のCD

何度か行ったことのあるギャラリーのサイトを見ていたら、思いも寄らぬ人の名前を目にして驚いた。それは、鈴木拓也というミュージシャンの名である。世間的にはほとんど知名度はないと思われるし、別に知り合いでも何でもない。それなのになぜそんなに驚い…

歪められた「アリとキリギリス」の気持ち悪さ(2)

1の続き。 金をなんのために稼ぐのかと言えば、使うために稼ぐのであって、先ほども書いたように、貯めこんで安心するだけというのは下の下である。自分はずっとキリギリス人生まっしぐらだが、金を全く稼がなくてもいいとは思っていないし、むしろ何らかの…

歪められた「アリとキリギリス」の気持ち悪さ(1)

星新一の小説を読んでいたら、イソップ童話の「アリとキリギリス」を改変した話があって、そういえば自分はこの物語が好きではないなと思った。 子供の頃にこの物語を読み聞かせられたことがあったかどうかよく憶えていないが、とにかくこれは「キリギリスみ…

絵を売る

ネット上には作家が絵を販売するためのサイトがいくつかあるが、それらのサイトの状況を眺めていると、「アートをどこまでも大衆化していくとどうなるか」という社会実験を見ているような気分になった。 それらのサイトの大半は薄利多売に傾斜していて、買い…

ギャラリーに対して思うこと

自分は大阪に住んでいて、よく近県のギャラリーを見て回っているのだが、いつも思うことがある。それは、ウェブサイトがあまりにもいい加減な店が実に多いということである。 デザインがださかったり見づらかったりするところもあれば、全然更新していなくて…

同じようなものばかり見せられる

ここ数年で、インターネットで見ているページが著しく偏ってきているのを感じる。それが自分の嗜好の問題ではなく、検索エンジンにあるような気がしてならない。 ネットを使うには、ほぼ100%検索エンジンを介することになるわけだが、その検索エンジンも…

パーティーという空間

先日、参加しているグループ展のオープニングパーティーがあったので行ってきたのだが、やっぱり自分はこういうパーティーみたいな空間が好きになれんと思った。何かの展示があるたびに、いつも感じることである。もともと人と関わるのがあまり得意でないか…

できることをやるだけ

ぼんやりと「去年はマジで糞だったなあ」と思いながらネットをしていたら、そのような状況を「大殺界」とか言って昔テレビに出ていた占い師のおばはんのことを思い出した。血迷って調べてみたところ、自分は一昨年からもろにその大殺界とかいう時期に突入し…

無用の美

銅版画をやったり陶器を集めたり、自分の興味が科学技術の進歩とは正反対の方向へどんどん向かっているのを実感する。例えば、お茶を飲むコップにしても、今は真空断熱構造のコップが1000円ぐらいで売られていて、そのコップだと中の氷が丸1日溶けずに…

ベストアーティスト2017

毎年ひとりで勝手にベストアーティストというのを決めている。「その年初めて聴いた音楽」の中から良かったものをだいたい3組ぐらい選んで決める。あくまで自分が初めて聴いた音楽の中から選んでいるので、物凄い大御所と知名度ほぼ0の新人が同時にランク…

関西蚤の市

いつものようにだらだらとネットを見ていたら、「関西蚤の市」というイベントが今月の2日から3日にかけて開かれているのを知り、急に思い立って行ってみた。場所は阪急神戸本線の仁川駅を降りてすぐの阪神競馬場。競馬場の中に広い公園があって、そこが会…

壁を見る

少し前に杉浦貴美子という人の「壁の本」という本を買った。タイトルのとおり、壁の写真を集めた作品集で、ずっと前から欲しかった本である。絶版のようでなかなか手に入らなかったのだが、最近やっと購入することができた。 最近は描きたい絵が抽象画に接近…

お客様から抜け出せないアーティスト2

1の続き。 結局、貸しギャラリーとは何なのかというと、企画ギャラリーに拾ってもらえない有象無象の作家の受け皿であって、これがあるからこそ、お前のような中途半端な人間が作家のふりをできるんだろと言われたら返答に詰まる。事実、日本は美術市場の規…

お客様から抜け出せないアーティスト1

芸術なんかにあまり興味がないという人にとっては、芸術家の展覧会というと、基本的に美術館や百貨店で開催されているもののことを想像すると思う。しかし、そのような場所で展示ができるのは評価や知名度のある作家だけで、大多数の作家は美術館や百貨店で…

「福岡道雄展 つくらない彫刻家」感想2

1の続き。 FRPの板の上に「何もすることがない」とか「私達は本当に怯えなくてもいいのでしょうか」といった言葉を延々と写経のように刻んだ作品郡については、この作家が創作という行為に縛られ、自縄自縛の状態で吐き出した怨念のようなものを感じた。こ…

「福岡道雄展 つくらない彫刻家」感想1

現在、国立国際美術館で開かれている「福岡道雄展 つくらない彫刻家」を見てきた。アーティストトークにも参加し、作家本人の話を聞くことができた。聞き手の松井智恵氏との金玉トークなども盛り上がって、大変聞き応えがあった。 撮影可の展示室にて撮影 自…