間違い電話の向こう側

芸術・その他雑記

関西蚤の市

いつものようにだらだらとネットを見ていたら、「関西蚤の市」というイベントが今月の2日から3日にかけて開かれているのを知り、急に思い立って行ってみた。場所は阪急神戸本線仁川駅を降りてすぐの阪神競馬場。競馬場の中に広い公園があって、そこが会場になっている。


今年で開催4回目だそうで、聞いた事のないイベントだったため、軽い気持ちで足を運んだところ、なめていた。会場に向かう電車からもう混んでいて、梅田駅レベルの人混みがそのまま会場に流れ込んでいた。蚤の市に行く人だけでなく、レースも通常通り行われているため、競馬場に向かうギャンブラー共も加わって、相当な大入りである。オシャレなアンティークを求める若い女性やおハイソ民と、小汚い格好のギャンブラー共との対比が鮮烈。こんなことを言っている自分はおそらく外見上は後者に分類されそうである。


会場に着いて少し見回った時点で、なめていたのは混雑ぶりだけでなく、店の数もだということに気付いた。当初、2時間もあれば余裕で見て回れるだろうと踏んでいたのだが、結局3時間以上かかった。店が130店ぐらい出ている上、物が骨董品なので細々とした商品が多くて見るのに時間がかかる。園内はかなり広いものの、家族連れで来ている人なども多くて、人気店の周りは身動きが取れないほどだった。自分は1人で行ったので好き勝手に回れたが、誰かと一緒に行っていたら絶対はぐれていたと思う。店の配置もけっこうバラバラなので、回るルートを考えてから動かないと訳が分からなくなる。


混雑しているだけあって、集まっている店は良い品揃えのところが多かった。関西だけでなく、全国の洒落た店が集結している。関西の骨董市には四天王寺の「大師会」や「京都アンティークフェア」など、いくつか行ってみたのだが、「関西蚤の市」はそれらの骨董市のように年寄りだらけの辛気臭さは全くなく、むしろ客は若い人ばかりで活気があった。最近はこういったアナクロ趣味の人が増えているのか、過去に行った市の中では「京都ふるどうぐ市」なんかも若い人が多くてセンスが良かった。


個々の店についてはいちいち書いていたらキリがないので省くが、品揃えの良い店が非常に多くて、適当に流し見するのは勿体ない。骨董市というと日本のガラクタばかりのところが多い中で、このイベントは西洋のアンティークがメインなので、見慣れないものばかりで実に楽しい。骨董だけでなく新品の陶器もかなり出ていて、全国の民芸の器や北欧食器も大量に見られた。

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購入物1 マーブル塗装の壺

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購入物2 木製の猪口

と言いつつ、結局買ったのは細々としたものばかりで、思っていたほど金は遣わなかった。手当たり次第に買っていると、ただでさえ狭い家の中が骨董品や陶器で埋め尽くされるので、最近こういうものを買う前にはよく考えて、ちょっといいなと思ったぐらいでは手を出さないようにしている。それでもなかなか良いものが買えたと思う。いろんな店を見回るだけでも相当楽しめた。時間と気力があればぜひ来年も行きたい。